新刊


哲学史はじめの一歩 超越論的転回から言語的転回、解釈学的転回を経て、コミュニケーション的転回へ

 

高田明典著

 

 四六判並製 192頁

定価1,800円+税

ISBN978-4434303821

 

哲学の歴史に遡行不可能な衝撃を与えたコペルニクス的転回とは何か?

古代ギリシアの客観としての「自然」と「存在」、主観としての「私」、それらをリンクさせる世界観としての「秩序」という概念の発明と、超越論的転回から言語的転回、解釈学的転回を経て、コミュニケーション的転回へと至る変容を読み解く!

 

哲学においては、様々な思想とその方法が提示されています。哲学者たちは、それを「発見」と位置づけたり、思索の結果としてたどり着いた真理として提示したりしますが、そのような見方は必ずしも正しくはありません。ある哲学者が提示した新しい概念は、発見ではなく(もちろん真理などではなく)、発明であると考えるべきです。その発明は、ことによると真理と呼ばれるものに限りなく近いかも知れませんが、それは誰にもわかりません。実際、これまでの哲学者が「真理」として提出したものの多くは、修正されたり改変されたり、また、否定されていたりもします。

したがって、この本では、哲学史の流れを「発明と変容」としてとらえています(「変容」のうち視点の大きな変化を伴うものを特に「転回」と呼ぶこともあります)。そして、どのような背景や価値観や考え方に基づいて「発明」されたのか、もしくはどのような事情の元に「変容」したのかを理解することが、哲学史を学ぶうえでの「はじめの一歩」であると考えました。――Introduction この本を読むために

 

Introduction この本を読むために

「哲学史」とは何か

この本の構成について

全体の見取り図――哲学史を学ぶということ

 

Act 1 古代Ⅰ

Warm up -1幕の前説

Scene 1「自然」(モノ)の発明

Scene 2「秩序」の発明

Scene 3「秩序」から「論理」

Scene 4「存在」の発明

Intermedio 1「モノ」という概念の有用性――古代ギリシャの叡智

 

Act 2 古代Ⅱ

Warm up -2幕の前説

Scene 1「私」の発明

Scene 2「私」から「徳」へ

Scene 3「徳」から「善」へ

Scene 4「善」から「魂」へ

Scene 5「論理」から「真理」へ

Scene 6「真理」から「神」へ

Intermedio 2「私」の沈没――古代末期における「私」

 

Act 3 中世

Warm up -3幕の前説

Scene 1「神」から「信仰」へ

Scene 2「公」と「力」の発明

Scene 3「信仰」から「知」へ スコラ哲学

Scene 4「知」から「論理」へ

Scene 5「善」から「正義」へ

Intermedio 3 神すなわち自然――スピノザ体験

 

Act 4 近世

Warm up -4幕の前説

Scene 1「公」から「社会」へ

Scene 2「私」の再発明

Scene 3「論理」から「科学」へ デカルト再び

Scene 4「私」から「心」へ

Scene 5「存在」から「認識」へ 超越論的転回

Scene 6「認識」から「実在」へ

Intermedio 4「超越論」という近現代哲学の主旋律

 

Act 5 近代

Warm up -5幕の前説

Scene 1「認識」から「意識」へ

Scene 2「心」から「無意識」へ

Scene 3「他者」の発明

Scene 4「モノ」から「言葉」へ 言語的転回

Scene 5「社会」と「科学」から「構造」へ 構造主義的転回

Scene 6「認識」から「解釈」へ 解釈学的転回

Scene 7「他者」から「あなた」へ

Intermedio 5 共同体と自由の解けない問題――コミュニタリアンとリバタリアン

 

Act 6 現代

Warm up -6幕の前説

Scene 1「正義」から「正しさ」へ

Scene 2「言葉」から「語用」へ

Scene 3「言葉」から「コミュニケーション」へ コミュニ ケーション的転回

Scene 4「あなた」から「他者」へ

Scene 5「構造」と「解釈」から「脱構築」へ ポスト構造主義

Scene 6「構造」と「解釈」から「構築」へ 構築主義

Scene 7「無意識」から「自己」へ/「自己」から「主体」へ

Scene 8「他者」と「主体化」から「みんな」へ

Scene 9 新しい景色/ポスト・ポストモダンの思想の萌芽 新実在論

 

Epilogue 現代哲学の混迷と爛漫――哲学の根本問題とは何か

現代哲学の混迷

現代哲学の爛漫

哲学の根本問題 


アドラーを読む 共同体感覚の諸相

 

  岸見一郎

 

四六判並製 192頁

定価1,500円+税

ISBN978-4434302718

 

フロイト、ユングと並ぶ心理学の巨匠アルフレッド・アドラーは私たちに何を語りかけているのか?

共同体感覚に支えられた健全な優越性の追求を重視し、現代人の生き方に再考を促すアドラー心理学の全貌!

 

 

一言の断わりもなく、多くのものが剽窃された人はアドラーをおいて他にあまり例を見ない。いわばアドラーの学説は「共同砕石場」であり、そこから誰もが平気で何かを掘り出してくることができる。

(中略)本書では、アドラーの独自な点に焦点を当て、今日、教育や政治の場面で見られる諸問題を解いていくための鍵を見つけたい。共同砕石場から持ち去られなかったダイヤモンドの原石は固いけれども、これこそ読み解き理解するに値すると思う。――はじめにより

 

はじめに 

一章 アドラー 人と著作

第二章 他者の存在をめぐって

第三章 目的論

第四章 ライフスタイル

第五章 甘やかされた子ども

第六章 優越性の追求

第七章 神経症について

第八章 勇気づけ 教育と治療

第九章 人生の意味を求めて

終 章 自分の魂に向き合う

参考文献

あとがき